KOBECCO(月刊神戸っ子2024年6月号
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名靴図鑑生涯愛せる靴時代を超えて履かれ続けているのは、それなりの理由がある。愛靴家たちに絶大なる支持を得る、ビスポーク靴「SPIGOLA」。012心が豊かになる靴一年に渡ってご紹介してきた「スピーゴラ」の靴。センシュアルなダブルモンクからアバンギャルドなクロコダイル、オーセンティックな黒のストレートチップまで、全てに「スピーゴラ」の世界観たっぷり。最終回では鈴木氏に靴づくりへの想いを改めて語っていただいた。考え、海外のオーダー会を減らして都心にオーダーサロンを設けるなど、よりお客様との関係を深める方法にシフトしていきたいという。心が豊かになれるような靴とは? モノである靴は使って(履き込んで)、人に見られてこそ、価値が出ると鈴木氏。「例えば、普段スーツを着ない人が週末にジャケットでお洒落をしようと思い立つ。そのジャケットにどんな時計や靴、鞄を合わせようかと考えることが楽しく、自慢の装いで街に出るとテンションがあがる。それがファッションを楽しむということ」。特に靴はとてもわかりやすいアイコンだと指摘。「あっ!ビスポークを履いている、ファッションが好きなんだと気づき、共感してもらいやすいでしょ」と鈴木氏は笑う。こだわりの靴で気分をあげる。各々のドレスアップに「スピーゴラ」の靴をプラスオンして、幸せ気分を格上げする人が今後も増えていきそうだ。ビスポークシューズゆえお客様のご要望をオリジナルで実現することは大前提。それでいて「“暮らしの中で履いて、心が豊かになれるような靴”が僕のコンセプト」と語る鈴木氏。見た目や履き心地、全てにおいて気分が上がる靴をめざす。そしてそれはお客様に加え、鈴木氏自身も含まれるそう。「お互いにハッピーだからまた次も…と関係性が続いていく。僕ももうすぐ50歳。人生であと何足のビスポークを創れるかと考えると、一つひとつの仕事をさらに濃厚に、幸せ感を突き詰めていきたい」。自身の生産力とお客様の数とのバランスをフィレンツェの靴職人ロベルト・ウゴリーニ氏のもとで修業した鈴木幸次氏が、オーダーメイドで自分だけの最高の一足に仕上げてくれる。他に類を見ないルックスと足にピタリおさまる履き心地に、世界中にファンが多い。神戸市長田区細田町5-2-16TEL.078-641-134310:00〜19:00 日曜休神戸・長田ビスポークブランドSPIGOLASPIGOLA 鈴木幸次氏8

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