KOBECCO(月刊神戸っ子2024年6月号
27/148

「SHARE WOODS.」を、なぜ創業されたのかお聞かせ下さい。もともと、私はドイツ木材メーカーの輸入代理店でサラリーマンをしていました。そこでは、世界中の銘木を扱っていて、やりがいがある仕事でしたが、環境とかエコといったことを考えたときに矛盾を感じたんです。木材は、自然のもので環境に良いものではあるんですが、世界各地のものを、燃料を使って船で何か月もかけて運ばれてくるわけなんですね。それってどうなの?日本の自分たちが住んでいる地域の山にも木があるのに、それをなぜ使えないの?といった素朴な疑問を抱きました。そこから日本の林業の課題を知り、日本の山のこと、木のことを知ったんです。実は、仕事で木を扱っていたのに日本の林業のことなんて全く知らなかったんですね。1970年生まれ。大学卒業後、ドイツの木材メーカーの輸入代理店勤務をへて、2009年に間伐材を使用した打楽器「カホン」を製作する「カホンプロジェクト」を立ち上げる。全国各地の地域材を活用したプロジェクトなどに参加し、2013年に、地域材を活用したデザイン、製作、販売を行うプラットフォーム「SHARE WOODS.」を設立。六甲山の木材を使用した数多くの空間設計や商品開発を手掛ける。神戸を拠点に、全国の森林の活用、地域材を活用した新たな価値の創造などを通して地域のブランディング化を促進する。山やまさき崎 正まさお夫さん「SHARE WOODS.」代表狙いは、地域の木材が地域で循環するサイクルを作ること27

元のページ  ../index.html#27

このブックを見る