KOBECCO(月刊神戸っ子2024年6月号
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言わせます。また、大衆向けの理想的な住宅をコンセプトとするユーソニアンハウスや、自然との融合を目指す有機的建築という独自の哲学を提唱。その後もグッゲンハイム美術館などの名作を手がけ、1959年に91歳で亡くなるまで類い稀なる手腕を発揮しました。FRANK LLOYD WRIGHTフランク・ロイド・ライト1867年にアメリカで生まれたフランク・ロイド・ライトは、91歳で亡くなるまでの約70年間、精力的に数々の建築を手がけてきました。日本における彼の作品としては、帝国ホテルやヨドコウ迎賓館、自由学園明日館が有名です。彼が設計した住宅のすばらしさは、建築後100年経っても人が住み続けていることからわかります。これは、彼が生涯をかけて唱え続けてきた「有機的建築」が、長年を経ても色褪せないことの証明でしょう。フランク・ロイド・ライトが提唱する「有機的建築」は、無機質になりがちな現代において、より人間的な豊かさを提供してくれる建築思想なのです。Fallingwater(落水荘) イラスト/米田 明夫145

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