KOBECCO(月刊神戸っ子)2024年5月号
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「目指せ!健康長寿のまち」など、高齢者のみなさまの関心が高そうな話題をテーマにしています。─長寿社会を見据えた令和3年の未来の医療に関するお話も印象深かったですね。織田 「目指せ!人生120年」がテーマの第19回ですね。「治さず共存する~みらいの医療と病気」を演題に基調講演をしていただいた奥真也先生は、実は私の高校の同級生なんですよ(笑)。─高齢者に関する話題の次に希望が多いテーマは何でしたか。織田 救急に関する話題が多かったですね。それで、平成21年の第7回は「守ろう地域の救急医療」がテーマに決まったのですが、新型インフルエンザの影響で中止になってしまいました。この第7回のほか、令和2年の第18回が新型コロナウイルス感染症の影響、そして昨年の第21回と、これまで3度開催を断念しています。─災害に関する話題も採り上げていますね。織田 東日本大震災の翌年の平成24年の第10回は「そのときどうする?災害と医療」をテーマに開催しています。この年は西播磨で豪雨災害があり、甚大な被害があった佐用から佐用郡医師会の森光樹会長(当時)に来ていただいてお話しいただきました。川西や猪名川は津波の心配はありませんが、水害や土砂災害の懸念がありますので、実際に災害時にどんなことがあってどう動いたかという森先生のお話は非常に興味深いものでした。また、熊本地震の翌年、平成29年の第15回には、被災地の熊本県上益城郡医師会の永田壮一会長(当時)を招いて「いつ考えるの?今でしょ!災害準備」をテーマに開催しています。いずれも行政の危機管理担当者にも来ていただいて、ハザードマップへの理解を深めました。─その時々の社会課題にコミットしてテーマを決めているのですね。織田 来場者のみなさまにアンケートをとりどのようなことに関心を持っているかアンテナを張って、テーマに沿ったスペシャリストを招くようにしています。ほかにも検診制度や医師会についてなどもテーマに採用し、幅広い内容をお届けできているのではないかと思います。市民のみなさまと交流しながら、医療に関する問題点を一緒に考える市民医療フォーラムは、医師会の活動を知っていただく機会であるとともに、会員相互の団結力を高めるという意図もありますので、今後も継続していきたいですね。─第22回となる今年はいつ開催の予定ですか。織田 11月30日(土)にみつなかホールで開催予定です。テーマについてはもう一度、認知症を考えているところです。秋までには会場の工事も終わっていると思いますが、現時点ではまだわからないので、最新の情報を川西市医師会のホームページなどでご確認いただき、ぜひご来場ください。91

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