『ボブ・マーリー:ONE LOVE』今月の映画と展覧会監督:レイナルド・マーカス・グリーン(『ドリームプラン』)出演:キングズリー・ベン=アディル(『あの夜、マイアミで』)ラシャーナ・リンチ(『キャプテン・マーベル』)原題:Bob Marley: One Love配給:東和ピクチャーズ© 2024 PARAMOUNT PICTURES2024年5月17日(金)全国ロードショーjunaida展「IMAGINARIUM」開催中 ~6月2日(日)10:00-18:00(入館は17:30まで)月曜休館(5/6は開館、5/7は休館)市立伊丹ミュージアム「IMAGINARIUM」(2022)©junaidaレゲエの神様と言われるミュージシャン、ボブ・マーリー。彼が最も伝えたかったであろうメッセージ「愛すること」をテーマにした伝記映画が公開される。1本の映画では語り尽くせない36年の人生の、伝説となった「ワン・ラヴ・ピース・コンサート」(1978年)に至るまでの2年間にスポットを当てている。この間、ボブの祖国ジャマイカは、国が分断され混乱の最中にあった。闘争に巻き込まれ銃撃を受けた彼は、ロンドンへ逃れ、後に、“20世紀最高のアルバム”と称される『エクソダス』の製作に勤しむ。音楽に向き合う姿は、彼と時間を共にした人たちの話を基にしており、“伝説”の背景が描かれていて新鮮。歌うことに信条をもち「僕が休んでる場合じゃない」とステージに立ったボブ・マーリーを、「今の時代にこそ感じてほしい」と息子ジギーは語る。『Michi』『の』『怪物園』など、出版した絵本がいずれも話題の画家、junaida(ジュナイダ)の大規模巡回展『IMAGINARIUM』が、市立伊丹ミュージアムで始まった。絵本を知らなくても、小説の装画で知る人も多いかもしれない。明るさと闇が共存する独創的な作品の原画約400点が並ぶ。絵本の原画にはストーリーがある。次の絵に続く時間が1枚1枚に流れていて、自然の音や動き、人の感情も存在している。その魔法のような画家のしごとを静かに感じられる空間は、この展覧会のもう一つの魅力と言える。大切なのは「作品と鑑賞者の間に生まれる『なにか』」と、junaidaのメッセージがあった。描いたのも見るのも人。生まれる「なにか」もきっと人それぞれ。大きな愛に包まれる彼の音楽がかつて、世界を変えた―光も闇も引き連れて絵筆に灯る 想像と空想Twitter公式サイトtext.田中奈都子77
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