KOBECCO(月刊 神戸っ子)2024年3月号
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を開発して死亡率を下げる食事や栄養素に関して分析した結果、蛋白質の摂取が脳卒中の予防に大切であることを発見したそうです。そのことを人間で証明すべく、1983年からWHOの国際共同研究で30年以上かけて世界25か国61地域を巡り、尿・血液・血圧などのデータを収集、さらにより正確なデータを得るため24時間蓄尿できる特殊な尿器を開発して、尿の成分から食事内容を分析し、食生活と健康寿命には密接な関係があることを突き止めました。─どのような食事が理想的なのでしょう。安尾 塩分やコレステロールが多いことが脳卒中や心筋梗塞の発症と関係があることはご存じかと思いますが、調査の結果、大豆に多く含まれるイソフラボンや、魚に多いタウリンが心臓や血管に良い影響を及ぼすそうです。イソフラボンの構造は女性ホルモンのエストロゲンと類似し、血─第1部の特別講演の講師はどなたでしたか。安尾 武庫川女子大学 国際健康開発研究所所長の家森幸男先生をお招きし、「元気な脳を作る賢食術とは?―健康寿命は自分で延ばせる」の演題でご講演いただきました。家森先生は兵庫県健康財団会長をされており、健康ひょうご21県民運動を推進されています。京都大学医学部を卒業後、当時死因の第1位であった脳卒中の研究に取り組まれました。脳卒中の最大の要因は高血圧ですが、研究のために脳卒中を引き起こすラット第1部は、武庫川女子大学 国際健康開発研究所所長の家森幸男先生が「元気な脳を作る賢食術とは?―健康寿命は自分で延ばせる」の演題で特別講演99

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