KOBECCO(月刊 神戸っ子)2024年3月号
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ていっているということが起こってしまっています。だから、これからのイノベーションは、„未来をひらく"、すなわち、5年後、10年後、100年後に、私たちの子ども、子孫が存続できる世の中を作らないといけません。つまり、これからのイノベーションが向かうべき観点は、従来の利便性追求だけでなく、未来を存続させることだと考えています。そういう意味では、電気自動車というのは、„未来をひらく"ための一つの考え方なのかな、と思います。村岡常務は製品やサービスを開発するときに、「差別化」よりも「先行化」を大切にされていると聞きました。普通は、まずは「差別化」だと思います。確かに他社との差別化は重要ですが、もしそれが、ニッチで限られたお客さまだけのものであれば、世の中全てに広がらないのではと思います。私は、世の中の広い課題を解決するには、多くのお客さまに買っていただける汎用的なつくる」を掲げていますが、この中で一番好きな部分が「未来をひらくイノベーション」という言葉です。良いフレーズですね。そもそもイノベーションとは何のためにあったのか?ということを紐解くと、産業革命が起こって、人々に便利なものを、皆が使えるように利便性を追い求めるためにありました。その結果、生活が非常に良くなりました。しかし、いま、何に直面しているか?環境問題です。これはつまり、未来が無くなっ住友ゴムが開発するEVタイヤ32

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