おはなしの会を終えて、谷川十七世名人に伺いました安藤先生とは30年以上前に対談の機会を頂いて以来、親しくさせていただいています。「こども本の森神戸」は広くてゆったりとして、本の並べ方や建物の形が普通の図書館とは違ってとても面白いですね。以前から「神戸に子どもの図書館をつくったからぜひ来てください」とお誘いいただいていて、やっと実現しました。安藤先生も仰るように、自分の力で考えることは大事です。たとえ答が得られなくても考えることに意味があり、考える材料を見つけるために本が役に立ちます。「震災のこと、私の力で何を伝えられるだろうか?」。ずっと考え続けてきました。今年1月17日には東遊園地に来させていただきました。今日、集まってくれたほとんどが小学校就学前の子どもたちでしたので、どこまで伝えられたのかは分かりません。しかし子どもたちには感受性があります。何年かたって「あのときあんなお話を聞いたな」と思い出してくれたらいいなと思っています。とに時間がかかる。若いときにもう少しいろんなことにチャレンジできれば良かったなと思っています。Q 学校で得意だった教科は?A ものごとを考えて答えを出すというところが将棋と共通点がある算数・数学が得意でした。小学校低学年から大人向けの将棋の本をたくさん読んでいたこともあって、国語も好きでした。Q 好きな季節は?A 春です。私の誕生日4月6日は子どものころ桜が満開でした。今はだいぶ季節がずれてきて、散っていることが多いのですが…。Q 棋士以外ならどんな仕事をやってみたいですか。A 私は小学5年生から将棋の世界に入ったので難しいなあ…好きな電車の仕事、考えることが好きだから何かの研究者になっていたかもしれません。Q 神戸でお気に入りはどんなところですか。A 海から山が、山から海が見えるところ。だから方角が分かりやすいのもいいですね。お気に入りは10年ほど住んでいた六甲アイランドのリバーモールかな。Q 一つのことに集中するためにはどうすればいいのですか。A 私も何にでも集中できるというわけではありません。将棋が好きで楽しいから集中できます。そのためには大切なのは予習と復習です。学校の授業も同じで、予習と復習をちゃんとやって理解できれば、楽しくなって集中できると思います。Q 自信がなくなったときはどうすればいいですか。A 子どもさんの大会でお話しするのは「負けることは悔しいけれど決して恥ずかしいことではない」。プロ棋士も最初から自信があったわけではなく、負けて悔しい思いをして、時には涙を流し強くなります。悔しい思いをすれば次は勝ちたいと思い、勝つために考えるようになります。「嬉しい・楽しい・悔しい」という感情を全部大事にしてチャレンジしてほしいと思います。安藤忠雄さんと共に28
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