KOBECCO(月刊 神戸っ子)2024年3月号
22/148

実はここ10年の期間を振り返ってみてもトップの記録。しかも、タイでは珍しいコメディ・ホラーというジャンル。さらにヒットが難しいといわれる、全編、タイの方言をセリフにしたという異色作です。まだ未定ですが、もし日本での公開が決まったら、大反響を呼ぶでしょう」と暉峻さんは太鼓判を押す。日本未公開作が続々上映日本ではめったに配給、公開されないアジア映画を観ることができるのも同映画祭の人気の大きな理由のひとつだ。「最近、力をつけてきたバングラデシュの新作が今年も上映されます」と暉峻さんが語る、その一本が、日本初上映となる『リキシャ・ガール』(オミタブ・レザ・チョウドゥリー監督)。今回も、神戸女学院大学文学部英文学科の学生たちが字幕製作で協力している。「リキシャとは日本の人力車のこと。バングラデシュと日本との関係についても知る機会になれば」と暉峻さんは話す。  日本初上映となる『サリー』(リエン・ジエンホン監督)は台湾・フランス合作映画。「最近のアジア映画の特徴として、中高年の女性たちを主人公にした秀作が増えていることが挙げられます。まだまだ世界では、若者を主人公にした映画が多い中、この作品をはじめ、今回の映画祭では中高年の女性を主人公に描いた力作が何作も上映されますので、ぜひ注目してほしいですね」と暉峻さんは語る。同映画祭でしか見ることのできない映画が期間中、特別に上映されるのも見どころの一つだろう。『リキシャ・ガール』 バングラディッシュ『サリー』 台湾・フランス『葬儀屋』 タイ22

元のページ  ../index.html#22

このブックを見る