KOBECCO(月刊 神戸っ子)2024年3月号
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andcarsMovie ロンドン西部にある町、ノッティングヒルで旅行専門の本屋を営むウィリアム(ヒュー・グラント)。ある日、人気のハリウッド女優:アナ(ジュリア・ロバーツ)が店に来る。本を買って笑顔で店を出るアナ、ウィリアムは女優のアナに会えて高ぶる気持ちを落ち着かそうとジュースを買いに外に出た。偶然にも二人は街角でぶつかり、アナの服がオレンジジュースでベタベタになる。ウィリアムは近くの自分の家で着替えを提案し、アナはウィリアムの人柄を信じて家にお邪魔してバスルームと電話を借りる。何かと世話を焼き、おもてなしするウィリアムにアナは好感を持った。翌日、アナはお礼がしたいと電話する。ウィリアムはアナ主演の新作映画記者会見に出向き記者になりすまして再会、そして妹の誕生日にアナを誘う。妹や友人達はウィリアムが連れてくる彼女に興味津々。そこにハリウッド女優が一緒に登場するから一同唖然となるが、アナを気遣い友人のように温かくもてなす仲間達。アナは優しさ溢れる誕生会に安らぎを覚え、ウィリアムの誠実さに惹かれていく。その後、二人はデートを重ねるが。人気女優の宿命か、アナの昔のヌード写真が公開され、マスコミに追いかけられて疲れきったアナはイギリスに逃れてウィリアムの自宅でゆっくり過ごす。だが同居人の不注意で情報が洩れ玄関に記者が大勢押し掛け更なるスキャンダルに発展してしまう。アナは怒って出て行ったきりアメリカへ帰国。住む世界が違い過ぎるがゆえに恋も上手く進展しないのか。それから月日が過ぎてアナは再びイギリスに新しい映画の撮影で訪れていた。傷心の日々を送っていたウィリアムは撮影現場に出掛けてみる。アナが同僚に「過去の人が何しに来たのかしら」と話してウィリアムには興味が無いように芝居するのだが、物陰にいたウィリアムはその会話を聞いて芝居と知らずにショックを受け、その場を立ち去るのだった。数日後、アナが本屋を尋ねてくる。もう一度、以前のように私に向き合って欲しい。女優としてではなく一人の女性として。と涙を流すのだが、何度か傷ついたウィリアムは「No」と返事をする。アナが去った後にウィリアムは自分の判断が正しかったのか仲間に相談する。アナとの会話を繰り返して自分が間違っていたと気付いた。まだ出国前の記者会見に間に合う、仲間たちはプジョーを駆ってホテルに急ぐ、何とか間に合ったウィリアムは記者として質問する。「もし、彼が間違いと気付き、もう一度やり直したいと言ったら許しますか」と、アナの返事は「イエス」だった。そしてアナは付け加えた「アメリカには帰国しません」と、イギリスで暮らすことを発表した。数年後の幸せな2人を映しながらエルビス・コステロの「SHE」がラストシーンを見事に盛り上げてくれる。二人の心模様を見事に描き出し、ラストシーンはローマの休日を思い出させる名作。プジョー406ブレーク 1997年406のセダンは映画タクシーで有名になった。そのワゴンタイプが406ブレーク。2000㏄132馬力のエンジンを搭載したFFモデル。4,725mm×1,760mm×1,450mmのミドルサイズ。フランスの石畳の道で鍛えられた猫足と呼ばれる足回りはプジョー独自開発のパーツが組み合わされ、しなやかな乗り心地と快適なドライブフィーリングを提供してくれる。当時はシトロエンのエグザンティア・ブレーク(ハイドロサスペンション搭載)と人気を二分した。フランス車のバランスの良いミドルサイズワゴンは今でも人気がある。多くの荷物を積んでバカンスに出掛けるのもいい。長距離ドライブをのんびり楽しむのもいい。気負わずにフランスの車作りのエスプリを感じながらBGMは「SHE」がいい。文・株式会社マースト  代表取締役社長 湊 善行映  画:『ノッティングヒルの恋人』1999年 イギリス・アメリカ (123分)登場車両:プジョー406ブレークPEUGEOT 406 BREAK写真提供/エーゼットオート横浜 10

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