KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2024年2月号
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子の歌声を聞いた瞬間、私は歌手をあきらめて女優の道へ進もうと決めました」。そう振り返るのは女優、高橋(当時、関根)惠子さんだ。石川さんは1972年、ドラマ「光る海」で女優デビュー。その後も歌手と並行し、長年女優として活躍してきたが、昨年、映画ファンを驚かせるある出来事があった。展開する光景に衝撃を受けた。「これまで見たことのない華やかな世界でした。私もこんな世界で歌いたい。歌手になりたい…」。強くそう決意したという。小学五年のときに横浜へ転居すると、音楽教室へ通い始める。同じ教室に2歳年上の中学生の少女がいた。その少女が後にこう語っている。「同じ教室にいた年下の女のの『天城越え』が流れた瞬間、スタジアムを埋めた大観衆からどよめきが沸き起こった。「これをきっかけにイチローさんと約束しました。毎年必ず試合を見に行きます」と。以来、その約束は彼が引退する2019年まで続いた。「こんな約束を最後まで果たしてくれたのは石川さゆりさんだけ」とイチロー氏は感謝を込めて語っている。デビュー秘話歌手を目指すきっかけはいつ頃だったのだろう。「私が生まれたのは昭和33年。映画『ALWAYS 三丁目の夕日』の舞台と同じ年。生まれ育った熊本の街も映画と同じような光景で、本当に周囲には何もなかったんですよ。ある日、母に連れられ、島倉千代子さんの歌を聴きに出かけたんです。会場は小学校の体育館でした」小学一年生だった石川さんは一瞬にしてスター歌手、島倉さんの歌に魅了され、目の前で映画『PERFECT DAYS』では、役所広司さん演じる主人公が通う居酒屋の女将を演じている。劇中ではアメリカの古いフォークソング『朝日のあたる家』を歌った© 2023 MASTER MIND Ltd.24

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