KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2024年2月号
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は大河ドラマで話題の紫式部が都以外で唯一住んだことのある地で、ここでの彼女の暮らしぶりが偲べる紫ゆかりの館や、平安風の庭園から日野山を望む紫式部公園は趣がある。また周辺は刃物、箪笥、和紙、焼物、眼鏡など伝統産業の宝庫で、産地を巡るのも一興だ。次の駅は福井。駅近くの養浩館庭園を散策した後は、恐竜列車や恐竜バスに乗って勝山の恐竜博物館まで足を延ばそう。動くティラノサウルスなどリアルな展示が醸す没入感に背筋が震えるが、エンタメ性が高いだけでなく福井で発掘された化石をはじめ標本資料も充実、知的好奇心まで満たしてくれる。興味がある方は新設された化石研究体験コーナーもぜひ。帰路には曹洞宗の大本山、永平寺で禅の精神にふれるもよし、九頭竜川を望む新スポットESHIKOTOで美酒「黒龍」や洗練された料理に癒やされるもよし。新幹線は続いて芦原温泉駅へ。福井県が誇る名湯、芦原温泉は基本的に自家泉源で、宿や施設によって泉質が微妙に違うので何度でも通いたくなる。芸妓も活躍中でお座敷遊びも。近隣には北前船で栄えたまちなみが残る三国湊、荒々しい景色が魅力の東尋坊、浄土真宗の聖地の吉崎などみどころも多い。越前市とあわら市では片道500円の観光タクシーが便利なので、上手に利用しよう(期間・時間など諸条件あり)。なお、今回ご紹介した施設やメニュー等には要予約や期間限定の場合もあるのでご注意を。詳しくは(公社)福井県観光連盟まで。芦原温泉の名門旅館「みのや泰平閣」のいで湯はやわらかい湯触り凛とした空気に包まれた永平寺の伽藍お問い合わせ(公社)福井県観光連盟TEL/0776-23-3677福井県公式観光サイトふくいドットコムhttps://www.fuku-e.com/143

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