『ボブ・マーリーラスト・ライブ・イン・ジャマイカレゲエ・サンスプラッシュ デジタルリマスター』今月の映画と本出演:ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ、ピーター・トッシュ、 バーニング・スピア、サード・ワールド監督:ステファン・ポール原題:Reggae Sunsplash配給:アルバトロス・フィルム© 2022 Stefan Paul All Rights Reserved2024年2月9日(金)より全国ロードショー『神戸怪談』著者:田中俊行定価:本体710円+税竹書房映画館で上映されるのは、近ごろ映画だけではなくなっている。コンサートや演劇、オペラをライブビューイングで楽しめるようになっているのだ。スクリーン、大音量、家で観るよりずっと臨場感がある。今月は、改めて認識されている映画館の魅力を、ぜひ音楽映画で味わってほしい。臨場感はもちろん、映画なら時代を自由にさかのぼることだってできる。本作は、1979年ジャマイカで行われたボブ・マーリーのラストライブを映像化したライブ・ドキュメンタリー。“レゲエの神様 ” と呼ばれ、アルバム・セールスは全世界で7500万枚以上、彼を敬愛するアーティストも多い。なぜ、彼は歌うのか。カラフルで雑多な風景、気だるさを感じる町の中で、彼の発する言葉は強く揺らぐことはない。36歳で亡くなったボブ・マーリーは、すっかり年下になってしまった。拳をあげ歌う姿に、若い頃とは違う感情が新たに生まれた。「友だちの友だちが体験した話なんだけどね…」。子どもの頃から、怖い話を何百回と聞いてきた。本当にあったように話すのが怖さを盛るコツ。昭和の時代には、『あなたの知らない世界』という心霊番組があって、大人が真面目に怖い話をしていた。髪の毛が伸びる日本人形、夜中に現れる座敷童子。あのドキドキは忘れられない。怪談からしばらく遠ざかっていた大人の皆さんへ、本気の怪談集をオススメしたい。著者は神戸市灘区出身。実際に本人が訪れたり体験したり、周囲の人から聞いた実話だけをまとめている。中央区、灘区、東灘区、垂水区、兵庫区…。神戸市民なら「あ、あの辺りね」とわかるよう地名をはっきり明記しているのは嘘がないからこそ。街も人間と同じ、美しい面もあれば、不思議な面、恐ろしい面もある。あなたの知らない神戸がここにある。差別を嫌い、平和を願った魂の歌声と陶酔のリズム灘区出身のオカルトコレクターが綴る神戸の怪談公式サイトtext.田中奈都子117
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