KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2024年1月号
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―初めての委員長時代に〝ほろ苦い〟経験をされたそうですね。当時の私は30代になったばかり。「委員長は選ばれた人間にしかできない」と考え、神戸JCに所属している限りは「委員長になりたい」と思っていました。2020年度理事長が想いを込めた事業を実現するため新設された委員会に「選んでいただいた」と気持ちが高揚して、「やるぞ!」と意気込んでいました。ところが自分がやりたいことを押し通すことばかりを考え、諸先輩方のアドバイスも素直に受け入れられず、結果、理事長の想いを具現化できない〝ほろ苦い〟経験になってしまいました。―翌年には近畿地区協議会で総務広報戦略委員会の委員長を経験されたのですね。〝ほろ苦い〟経験を生かして何事にも謙虚に前向きにという気持ちになり、任された近畿地区大会実行委員長に取り組みました。振り返るとこの出向人事は「まだまだ学ぶべきことがあるから一度出向してこい」という意味だったと思います。大きな大会を担当し、その開催地だった彦根まで打ち合わせのために出かけ、「なんでこんな遠くまで…」などとちょっと思ったこともありました(笑)が、地元のLOMメンバーと話し合い、近畿2府4県、他地域の委員長との交流も広がりとても良い経験をさせていただきました。―その後、日本青年会議所(日本JC)に出向されたのですね。広報系の委員会で全国のメンバーに対してインナーブランディングの強化を推進する役目を担っていました。顔を合わせて議論することで良い考えが生まれるというJCの基本的な方針の下、コロナ禍でのリモートを解除する時期で、東京都千代田区の事務局まで度々出向きました。近畿での出向経験やLOMの副理事長職を通じて、JC活動の全体のイメージがだいたい掴めたと思っていたのですが、日本JCはスケールが全く違い、新鮮な経験をさせていただき新たな学びや発見が多々ありました。―そして2024年度の理事長を引き受けることになったのですね。理事長基本方針に込めた思いは?いろいろな出会いや巡りあわせに恵まれて、機会をいただけたと思っています。JCの活動を続けてきた中で「謙虚に前向きに取り組んでいれば機会は誰にでも平等に訪れる」と明確に感じました。それをキャッチできるか、できないかによってその後のキャリアや自身の成長が変わってきます。「まずはJCを体験しよう!」という思いを込めて「The Experience~未来へ紡ぐ体験75

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