KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2024年1月号
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KOBECCOオススメ 〜CINEMA〜『ゴールデンカムイ』出演:山﨑賢人山田杏奈、玉木宏、舘ひろし原作:野田サトル「ゴールデンカムイ」(集英社ヤングジャンプコミックス刊)監督:久保茂昭 脚本:黒岩勉 音楽:やまだ豊製作幹事:WOWOW・集英社制作プロダクション:CREDEUS 配給:東宝©野田サトル/集英社 ©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会1月19日(金)より全国東宝系にて公開!『屋根裏のラジャー』キャスト:寺田心、鈴木梨央安藤サクラ監督:百瀬義行 プロデューサー:西村義明原作:A.F.ハロルド『TheImaginary』(『ぼくが消えないうちに』こだまともこ訳・ポプラ社刊)制作:スタジオポノック製作:『屋根裏のラジャー』製作委員会配給:東宝©2023Ponoc全国東宝系にて公開中!text.戸津井康之実写化不可能…。そう呼ばれてきた漫画は少なくないが、漫画家、野田サトルの31巻に及ぶ累計2500万部越えの渾身作「ゴールデンカムイ」はテーマの壮大さから実写化が避けられてきた代表とも呼べる一作だ。舞台は明治末期の北海道。主人公は元陸軍兵、杉元佐一(山﨑賢人)。「不死身の杉元」の異名を持つ日露戦争の帰還兵だ。「アイヌが隠す金塊が奪われ、隠された」という話を聞いた彼は金塊を探すが、同じく金塊を狙う陸軍兵や脱獄囚との壮絶な戦いが始まる。アイヌの文化や歴史を丁寧に描き、ヒグマやオオカミなどの猛獣をCGでリアルに再現。体を張った山﨑の銃や刀を駆使した殺陣も見応え十分。劇中に散りばめられたアイヌの教えが胸を打つ。シリーズ化が望まれる傑作が誕生した。『メアリと魔女の花』で世界から高い評価を受けたスタジオポノックの最新作は、児童文学作品を原作とした手描きアニメーション。数々のジブリ作品を手がけてきた百瀬監督のアニメーションは、オープニングからキラキラと眩しく、一瞬にしてファンタジーの世界へと連れ出してくれる。その世界にいるのは、“イマジナリ”。想像することは、どんな人間にも同じく与えられた能力。強くも優しくもなれる、信じたり希望をもつこともできる、大人が忘れがちなその力を思い出させてくれるのがラジャーと仲間たち。物語に魅せられた俳優たちが彼らに命を吹き込む。KOBECCO HPに、百瀬監督と西村プロデューサーのインタビューを掲載中。6年にわたる製作秘話をぜひ!圧倒的スケールで臨む実写化への挑戦世界は残酷で愛に溢れている。『ゴールデンカムイ』『屋根裏のラジャー』公式サイト公式サイトコチラからtext.田中奈都子115

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