KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2024年1月号
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師会に入れないようになっていますから、これが一本化されれば良いのかもしれません。日本医師会は2023年より卒後5年間の会費を無料にする取り組みをはじめ、兵庫県医師会も県内の郡市区医師会も全額ではありませんがそれにならって減免しています。─ほかに若い医師に向けた取り組みはありますか。八田 研修医の先生方を対象にしたセミナーを主催しています。気道確保や縫合などの技術を、医療シミュレーターなどを使用しつつ、ベテランの先生が指導しています。また、経験豊富な先生に経験談などをお話いただいています。このような取り組みで若い先生方と顔が見える関係を築けば、医療機関同士の紹介も潤滑に行なわれるようになると思います。─2024年、どんなところに力を入れたいとお考えですか。八田 2024年度は第8次保健医療計画が策定されます。この事業の中には新興感染症対策が入りますし、地域医療構想も進めていかないといけません。これまでは病床削減ありきでしたが、これからは地域に応じた考え方が必要です。各圏域で病院の統合再編などの課題がありますが、私としては口出しするのではなく、地域の医師会の考え方を理解するというスタンスです。地域医師会のみなさまは住民のためを考えていますので、それを尊重して行政と話し合っていきたいと思います。あとは医師の働き方改革と偏在への対策は重要な課題です。都市部と地方では違いますから非常に難しいですけれど、県医師会としてより良い方向性を見つけていきたいですね。今回話題に挙がったことのほかにも、子どもや子育てに関するサポートなどにも力を入れたいですが、いずれの課題に対しても、基本的には県民の安心と健康を守るために、郡市区医師会と連携・協力して対処したいと考えています。105

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