KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年12月号
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腹がグーッって鳴るくらい美味しいものを出さないといけません。そして、認知度を高めるきっかけとして、万博までにはしっかりと発信できるようにしたいと現在、開発を重ねています。プラントベースフード市場の見通しはいかがですか?すぐさま儲けに直結はしない六甲バター株式会社神戸市中央区坂口通1-3-13TEL.078-231-4681(代表)〈取材を終えて〉マーガリン製造から始まった六甲バターは、社名にバターを冠しているものの、実は一度もバターをつくったことがないそうだ。当時はマーガリンが「人造バター」と呼ばれていたことが社名の由来だが、塚本信男の、「六甲山の麓で、いつか牛乳からバターをつくりたい」という強い願いが込められているそうである。この創業者の情熱を大切に受け継ぎながら、美味しく品質の高い商品が生み出されてきたのだと、取材をしながら感じた。実際、開発の現場に長くいた塚本社長は、今でも開発商品は必ず口にして、自身が「美味しい」と感じたものしか世に出さない。そんな六甲バターが新商品として「アイスクリーム」の販路拡大を来春に予定している。応援購入サイトMakuakeで先行販売され大変好評だったそう。六甲バターのアイスクリーム…来年のアイスクリーム売り場が楽しみだ。かもしれませんが、将来的には次第に大きくなると思います。さらに、もっと考えると、このビジネスは、みんなが環境のことを考えている中でやるなら、植物からできるものを使う方が良いし、社会的意義も大きいという、我々の企業としての回答でもあります。我々としては、とても美味しいプラントベースの商品を、どんどん世に送り出していきたいと考えています。御社にとって神戸とはどういった街でしょうか?先日、市長とお会いしたときに仰られていましたが、港があって、いろんな人が入り続けてきたからある、と。なるほど! と思いましたね。私自身も、神戸の良いところは、色んなものを受け入れて自分のものにして発信するところだと感じていました。そう、神戸は昔から多様性に満ちて、先進性がある街でした。そんな土壌があるからこそ、色々な文化も生まれたと思うので、我々も、色々な刺激を受けながら、先ほどお話したプラントベースを含めて新たな価値を神戸から発信していきたいと思います。〈プロフィール〉蔭岡翔(かげおか しょう)放送作家・脚本家神戸市東灘区在住。関西の情報番組や経済番組などを企画・構成。日本放送作家協会関西支部監事。日本脚本家連盟関西地区総代大阪・関西万博に向けてプラントベースチーズを開発する 39

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