KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年12月号
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何度も何度も繰り返し読みました。光栄なお仕事でした。 僕、神戸が好きなんです。有馬温泉も好きだし、お菓子も大好き。異人館のある通りとかメリケンパークとか、歩いていても楽しくなる街。好きすぎて、関西で仕事があった時期、神戸のホテルに滞在していました。Q.今年のコンサートツアー、12月は大阪公演です。作曲のお仕事との同時進行、お忙しいのでは? 忙しいです(笑)。 望んでいた仕事をいただけるようになって幸せですが、コンサートは僕にとって必要な時間です。原点回帰というか。 音楽を始めた頃、1人で曲を作り音楽を表現する手段はピアノだけでした。現在は歌手や演出家さんがいて、いろんな楽器を使って、いろんな編成で作ります。多くの方の希望や意見があって、言わばチームワーク。“音楽を表現する”という意味では変わらないけれど、ある時、この仕事だけを繰り返していたら、自分自身の音楽がわからなくなるんじゃないかと不安になって。だから自分の軸とか感性を保つためでもあると思います。 それに、僕の音楽を好きで聴きにきてくれている昔からのお客さんがいて、僕も昔と変わらない気持ちで弾く。その時間はシンプルに幸せ。 先ほどお話しした『Lovely Notes of Life』から『笑顔こそ最高のジュエリー』、リクエストの多い『いのちの歌』も弾きます。あとは…考えるだけで楽しみになってきますね。僕が1番楽しみかも。Q.これから作りたい音楽は? 今すごく作りたいのはフィギュア・スケートの曲。大好きなので(笑)。今は既存の曲を使っていますけれど、それってオリジナルでもいいんじゃないかと思うんです。僕が一緒に作りたいなと思っています。 それから、オペラはいつか作りたいです。他にもまだまだ。うん、本当にまだまだありますね(笑) ある日、演奏後に「明日がんばれる気がする」って言われたことがあって。僕の音楽が人の心を救うことができるのなら、たった1人のためでも僕は弾きたいと思った。一生懸命音楽を作って弾くことが僕の使命だと思っています。『火の鳥 エデンの花』11月3日(祝・金)T・ジョイ梅田他全国ロードショー配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ©Beyond C.プロフィール1978年生まれ。静岡県浜松市出身。国立音楽大学作曲学科卒業。高校在学中にオリジナルのピアノ・ソロ・アルバムでデビュー、大学在学中の2001年に角川映画『狗神』を担当したことを皮切りに、これまで数多くの映画、TVドラマ、舞台、ミュージカル等の音楽を手掛ける。映画『64-ロクヨン-前編』『8年越しの花嫁 奇跡の実話』では日本アカデミー賞優秀音楽賞を2年連続受賞、その後『護られなかった者たちへ』で3度目の日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞。アーティストへの楽曲提供は多岐に渡り、竹内まりやが作詞を担当した『いのちの歌』、リベラ『彼方の光』、手嶌葵『ただいま』など。アニメーション作品は、スタジオジブリ『思い出のマーニー』をはじめ、『メアリと魔女の花』『夜明け告げるルーのうた』『漁港の肉子ちゃん』など。初の海外作品『長安十二時辰』は現在、優酷で配信中。2023年はNetix映画『クレイジークルーズ』、アニメ映画『火の鳥 エデンの花』、第90回NHK全国学校音楽コンクール小学校の部課題曲『緑の虎』の作曲や、山内惠介『こころ万華鏡』、工藤静香『勇者の旗』の楽曲提供など、幅広く活動している。公演情報『村松崇継 コンサートツアー Piano Sings 2023』日時:12月15日(金) 18:30開演(18:00開場)会場:東大阪市文化創造館   JATOジャトーハーモニー小ホール料金:6,000円(税込) 全席指定   ※未就学児入場不可問合せ:キョードーインフォメーション    0570-200-888(11:00~18:00 日祝休)29

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