KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年11月号
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です。コンサートの幕が上がった瞬間…。観客席の全員が驚くはず。なぜなら、そこには、これまで誰も見たことのない、想像もしたことのない舞台が現れるのですから…」構想を聞いているだけでワクワクさせられる。ロングラン公演の疲れを振り払うように、長年温めてきた思いを、身振り手振り、そして実際に声に出し、「ミュージカルでは、こう歌って観客席へ感情を伝えるんですよ」と歌を口ずさみながら構想を明かす。その真剣な眼差しを目の当たりにすると、舞台に懸ける熱い情熱が、ひしひしと伝わってくる。さらに演出の構想の説明は続いた。「美術や音楽監修などのスタッフ、そしてオーケストラにゲストシンガーなどのキャスト…。ほぼすべて自分が希望した通りのメンバーを揃えることができました」コンサートはクリスマスに合わせ、12月3日に兵庫・兵庫県立芸術文化センター「KOBELCO」大ホールで、24日に東京・昭和女子大学「人見記念講堂」で開催される。ゲスト・シンガーは兵庫が、Crystal Kay(クリスタル・ケイ)さん、東京公演は清水美依紗さん。「歌唱力はもちろん、ネイティブな発音で英語の楽曲が歌える、今、日本で最も実力ある2人を選んだつもりです」〝プレーイング・マネジャー〟の二刀流を駆使する城田さんが、これまで数々のコンサートやミュージカルの舞台で歌い、演じ、そして演出しながらステージ上やステージの裏から見てきた、その成果が、こうして、また一つ結実し、形になろうとしていた。前代未聞の壁を越え城田さんは東京出身。父は日本人、母はスペイン人で、「2歳から7歳までスペインで暮らしていました」と語るように、幼い頃からスペイン語はネイティブで話せ、今も堪能。「英語は独学で学んでいるため、セリフで使うための正確なアクセントや発音には気をつけています」と言う。演技や歌の世界に憧れたきっかけは、スペインでの幼少時代に遡る。「テレビで見ていた華やかな世界に魅了され、〝僕もこの中に入りたい!〟。そう思ったんです」。その決意はかたく、日本に戻るとすぐに芸能事務所に所属し、デビューに向けてのレッスンを始める。13歳でテレビCMなどに出演するようになり、2003年、17歳でミュージカル俳優としてデビューを果たす。「このデビュー以来、ほぼ毎年、僕は何かの舞台に立ってきたんです」と言い、こう続けた。「演劇の学校や劇団などでなく、僕はステージの上でミュージカル俳優としての技術を磨きあげてきたんです」と。数々の舞台をこなしながらも、その唯一無二の存在感あるキャラクターを生かし、テレビドラマや映画などでも活25

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