KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年11月号
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ると思われるかもしれないけれど、そういう心配はいらないです。変化に富んでるから。僕は笑いながら、突っ込みながら観ました。小野 昨年当館で開催した『寒山拾得への道』で展示した寒山と拾得から、どう変化したのだろうと楽しみにしていたのですが、“2人”というルールさえもなくなっていましたね(笑)。スポーツ、映画などの時事ネタも一緒に詰まっているんです。自分が見ていた出来事と、横尾さんの見方とを比較できたのは面白かったです。平林 ご自身の過去の作品もけっこう引用していますよね。私はここ(横尾忠則現代美術館)で、知らない間に身についてしまった横尾作品の知識に翻弄されました(笑)。あのバリエーション、エネルギー、ボリュームを見せつけられたら、もう誰も何も言えないですね。面白いと感じたのはどんなところでしたか?小野 『寒山拾得への道』では、朦朧体といって、輪郭線のない横尾忠則《2022-07-03》2022年1515

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