KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年11月号
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路地裏のフレンチレストランでおうち気分北野の路地裏にひっそりと佇む一軒のフレンチレストランがある。今月で2周年を迎える『samo(サモ)』は、シェフとソムリエの肩書を持つプロフェッショナルな二人組が営む。「店名は二人の名前の一部に由来します。予約電話の際に恥ずかしくない店名にしました」と振り返る仲塚元秋さんは市内の調理師学校を卒業後、ホテルオークラ神戸に入社。離職後は渡仏しミシュラン星付きの老舗グランメゾンやフュージョンレストランで腕を振るった。同ホテル時代に知りあったという佐藤猛さんは酒屋勤務の傍らワインを学び渡仏後は、住み込みで研鑽を積む。ウイスキーにも精通しており、元町でbar 〝le Cochelet〟も営んでいる。居心地、リーズナブル、手間暇かけた料理と3拍子揃う店内には幅広い層の食通が足繁く通う。この日はランチコースを注文、地産地消にこだわった季節感のある食材が料理ごとに変化するソースと合わさり素材を活かした一皿に仕上がっていた。「コロナ禍にお店を立ち上げました。この二年間は仕入れや経営など学ぶことも多かったです。神戸は料理に対してオーソドックスなスタイルを好む傾向にあります。常にお客様と同じ目線に立ったサービスと調理を心掛けています。今後は製菓やお惣菜をもっと充実させていきたいです」と抱負を語る仲塚さん。自宅にいるようなリラックスした状態で本格的な味と文化を楽しむことができるお店である。第119回神戸のカクシボタンkakushi button写真/文 岡 力■samo(サモ)神戸市中央区中山手通1-23-2山内マンション1F【電】078-242-5011【営】 12:00~13:30(L.O.)  18:00~21:00(L.O.)【休】日曜日(月1回不定休)山小屋のような雰囲気のお店メインディッシュは「黒毛和牛すね肉のアッシュ・パルマンティエ」フレンチ最強コンビの仲塚元秋さん(左)と佐藤猛さん■岡力(おか りき)コラムニスト・放送作家ふるさとが神戸市垂水区。関西の大衆文化をテーマとした執筆・テレビ、ラジオ番組を企画。日本放送作家協会関西支部事務局長。大阪芸術大学短期大学部(伊丹学舎)、神戸電子専門学校 非常勤講師。113

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