KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年11月号
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(図2)かかりつけ医の有無出典:日医総研ワーキングペーパーNo.448「第7回日本の医療に関する意識調査」図 25 かかりつけ医の有無-年齢別 いる, 55.2 いないがいるとよいと思う, 18.1 いない, 25.7 わからない, 1.1 かかりつけ医の有無(n=1,212)21.6 34.4 44.5 46.0 66.0 83.4 31.0 25.3 25.3 20.3 15.0 5.3 46.6 39.6 29.3 33.7 18.0 9.1 0.020.040.060.080.0100.020歳代(n=116)30歳代(n=154)40歳代(n=229)50歳代(n=187)60歳代(n=206)70歳以上(n=320)かかりつけ医の有無-年齢別(n=1,212)いるいないがいるとよいと思ういないわからない(%)算定機関が多いと医療費が増加し、施設基準・算定要件のハードルを上げると届出施設が伸び悩む、というジレンマに陥ります。これまでの新設点数は患者が受診した医療機関の報酬が増える、という医療機関への「ご褒美」が常套手段でしたが、今後はかかりつけ医を受診しない患者に対し「ペナルティ負担」をさせる手法を強化しようとしている様に感じます。師を認定、制度化しています。一方で、医科、歯科、薬剤師関連の「かかりつけ的」包括点数がこれまで新設されてきましたが、そのいずれもが低い届出および算定となっています。─かかりつけ医がいまいち定着していない様に感じますが、それはなぜでしょうか。鈴木 診療報酬で誘導する場合、高点数へ誘導したい一方で─実際にかかりつけ医はどれくらい浸透しているのでしょうか。鈴木 日医総研の第7回日本の医療に関する意識調査によると、かかりつけ医がいる国民の割合は全体の55.2%で、70歳以上では83.4%でした(図2)。また、全国の診療所の数は2017〜2020年にかけて総数1141増加しているものの、かかりつけ医機能を担いうる診療業務を主とする診療所の増加は348に過ぎません。─患者側はかかりつけ医に何を望んでいるのでしょうか。鈴木 意識調査によると、かかりつけ医に望む医療や体制の上位3つは、必要な時に専門医や専門施設に紹介、患者情報を紹介先に適時適切に提供、どんな病気でも診察可能でした。ちなみに、かかりつけ医がいない理由として、あまり病気にかからないので必要ない、その都度受診する医療機関を選んでいる、という理由が上位に挙がっています。106

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