KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年10月号
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 『銀巴里』とは昭和25年。まだ混沌とした日本で始まりました。銀座は憧れの街で、その銀座にパリの名前をくっつけた、憧れが詰まっているお店でした。階段を下りていくと、壁にはパリの街が描かれ、まるでパリの街角のような作り。カルテットがいて、歌い手さんがいて、お客さんは、満杯で100人くらい入れる店にポツポツ。シンプルなお店でね、新人のギャラは入場料と同じにする決まりがあったんです。誰でも払えるお金でドリンク付き、何時間でもいていいの。ふらりと入っても、いつだっていい音楽が聴ける。文化を保 日本初のシャンソン喫茶として語り継がれる『銀巴里』(1951-1990)。その舞台で歌手デビューし、その舞台で愛された名曲を歌い続けるクミコさんに、お話を伺いました。 クミコさんが惹かれたシャンソンの魅力とは…。歌手 クミコ さん語るように歌う。 歌うように語る。そんなシャンソンに憧れて。44

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