KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年10月号
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で、誰もが一度は見たことのある重鎮であるにも関わらず、「私は瞬き俳優です」と謙遜するのには実は理由がある。1984年、俳優として活躍していた堀内さんは家族と東京から神戸へと移り住む。「もう40年になります。今も多くの人に勘違いされていますが、この間、私は東京と神戸を行き来していた新作の小説や映画に新譜…。これら創作物が、漫然とこの世に生まれることはない。いずれも創作者たちが大切に温め蓄えてきたアイデアや知識を駆使し、紡ぎ出された想像力の結晶だ。「新たな物語が始まる瞬間を見てみたい」。そんな好奇心の赴くままに創作秘話を聞きにゆこう。第35回は神戸市在住40年。ポートアイランドに建つ、小児がんの子供とその家族たちの滞在型療養施設「チャイルド・ケモ・ハウス」代表理事を務める俳優、堀内正美さん。文・戸津井 康之有名俳優の宿命を背負い…神戸で「実名と匿名のはざまで生きる」と決めてTHESTORYBEGINS-vol.35俳優堀内 正美さん⊘ 物語が始まる ⊘と呼ばれています」バイプレーヤー(脇役)に徹してきた堀内さんは謙虚に、こうおどけながら優しい笑顔で自己紹介してくれた。半世紀前の1973年にデビューしているので今年、そのキャリアは50年を数える大ベテラン俳優だ。今も度々再放送されている連続ドラマやCMなども加え、テレビ画面で堀内さんの顔を見ない日はない。幅広い年齢層神戸在住40年国民的人気を集めたNHK連続テレビ小説や大河ドラマを始め、映画大作や子供たちに人気の特撮シリーズなど、多ジャンルにわたり、数多くの作品に出演し続けてきた。「ハッキリと姿をさらすことなく、一回瞬(まばた)きをすると、もう出てこない…。だから私は〝瞬き俳優〟24

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