大きな機械に圧倒される感じでした。 仰向けに寝た体の周りの空間を機械が右へ左へグルリグルリと回転。 数分で終わったのでしょうが、10分以上に感じました。 膀胱に尿を溜めておく必要がある治療ですので、その加減が難しいと言えば難しいです。尿が溜っていないと受けられないのです。水を飲んで時間をおいてからになります。終ってすぐにトイレでした。 これを、土日を除いて毎日20回。丁度一ヶ月です。途中で止めることはできません。それでわたしの場合、完治率97%と言われています。》その後いろいろあったことを細かく記録していて、第20回目。《スタッフのみなさんに「お世話になりました」とご挨拶。主治医のK先生も「お疲れさまでした」と言ってくださいました。そして今後の事を注意して下さいました。わたしは、「いつも丁寧に診察して頂いて安心でした。質問もしやすかったです」とお礼申しました。》質問好きのわたしは何度も疑問点をお訊きしていたのだった。そんなこともこの体験記には詳しく書いている。ということで、この『放射線治療体験記』、何冊か余分を作ろうと思っているので、読みたいという人があればお貸しします。(実寸タテ8㎝ × ヨコ18㎝)■今村欣史(いまむら・きんじ)一九四三年兵庫県生まれ。兵庫県現代詩協会会員。「半どんの会」会員。西宮芸術文化協会会員。著書に『触媒のうた』―宮崎修二朗翁の文学史秘話―(神戸新聞総合出版センター)、『コーヒーカップの耳』(編集工房ノア)、『完本 コーヒーカップの耳』(朝日新聞出版)ほか。■六車明峰(むぐるま・めいほう)一九五五年香川県生まれ。名筆研究会・編集人。「半どんの会」会計。こうべ芸文会員。神戸新聞明石文化教室講師。107
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