KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年8月号
94/136

9010011012013014015016017018020102011201220132014201520162017201820192020(年)保健医療支出(名目ベース)の推移Current prices(2010年=100)カナダフランスドイツイタリア日本英国米国*"OECD Health Stascs 2019"から作成。日本は2010年までと2011年以降の分子の集計範囲が異なる。2020年は予測または見込み。(図2)6.08.010.012.014.016.018.020102011201220132014201520162017201820192020(%)(年)対GDP保健医療支出の推移Current expenditure on health, % of gross domesc productカナダフランスドイツイタリア日本英国米国*"OECD Health Stascs 2019"から作成。日本は2010年までと2011年以降の分子の集計範囲が異なる。2020年は予測または見込み。(図1)(図1)G7諸国の対GDP保健医療支出の推移 出典:前田由美子「かかりつけ医の制度整備について思うこと」日医総研リサーチ・レポートNo.128(図2)G7諸国の保健医療支出(名目ベース)の推移出典:前田由美子「かかりつけ医の制度整備について思うこと」日医総研リサーチ・レポートNo.128いたと考えて良いです。─日本では専門医に直接かかれるから医療費が高騰しているという指摘がありますが。多田 いいえ、日本は専門医にかかることができますが、諸外国と比べ医療費は決して高くはありません。GDPであって、原因ではない」という一節があるように、各国の諸制度は民族性や国民性を強く反映したものであり、政治的妥協を含めた歴史の結果です。医療制度もその例外ではなく、微調整を繰り返しつつ、政治問題化しながら、少しずつ現在の状態に落ち着比の医療費を比較すると、アメリカとイタリアを除いた各国は10~12%程度に収まっており、かかりつけ医が制度化されていない我が国の医療費が特段多い訳ではありません(図1)。また、2010年比の医療費増加率や1人当たりの医療費においては、日本94

元のページ  ../index.html#94

このブックを見る