KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年7月号
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私自身もウクライナの子どもたちの悲惨な状況を目の当たりにして、出版社として作家さんたちの想いを何とか形にしたいと思い早速、打ち合わせを始めました。まず「ジャバラの本に表紙を付けましょう」と提案しました。たくさんの見本を作り、どういう形が良いのか検討を重ねました。質感があり、機械での製本が可能な範囲で最大限の厚みがある紙を選び7月半ば、サンプルを作り「これなら可能です」とお返事をしました。ページ数と印刷コストを考慮し、22作品の掲載が決定しました。協力をお願いする作家さんは、編集者でもある広松さんと私に一任いただき、最終的に日本をはじめ6カ国、20人プラス2組、24人の作家さんに引き受けていただきました。出版社として絵本作家の想いを形にしたい昨年2月末ごろからウクライナの子どもたちが家や学校を壊され逃げ惑う姿をしばしば目にするようになりました。いつも子どもたちと共にいる絵本作家さんたちがこの悲惨な状況を見て、「何か自分たちにできないだろうか」と考え始めたところから話が始まりました。5月、絵本作家のあべ弘士さん、石川えりこさん、田島征三さん、ささめやゆきさん、絵本世界を一つにつなげたい評論家の広松由希子さん、ブックデザイナーの高橋雅之さん、6人の発起人から私に「相談したいことがある」とお話があり、6月上旬に横浜でささめやさん、石川さん、広松さんの3人にお会いしました。絵が次々とつながっていくジャバラになった本『ちきゅうパスポート』のラフを持って来られ、「こんな本を作りたいんです。協力いただけないでしょうか」という依頼を受けました。製本上難しいところがあり、「どういう形で協力ができるかを印刷会社と相談したい」とお返事をしました。11月17日の打ち合わせ。左から石川さん、広松さん、ささめやさん、高橋さん59

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