KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年7月号
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める微生物をつくり出し、提供することです。神戸大学は、この分野において世界で戦えるほどの高い技術とノウハウを持っています。また、微生物を効率よく素早く提供する体制を整えるため、デザイン(設計)、ビルド(構築)、テスト(評価)、ラーン(学習)のDBTLのサイクルを大切にしています。まず、目的の物質を効率よく生産するために我々は『計算科学』で最良の方法を導き出します。“どういう12月から社長に就任しました。バイオファウンドリとはどういったものなのでしょうか?確かに、一般の方からすると分かりにくいかもしれません。そもそもファウンドリとは一般的に、半導体の製造を専門に行う企業のことです。半導体を使った製品の多くは、ファウンドリが半導体の企画・製造を行い、製品としての販売は違う会社が行います。現在、こういったものづくりの手法は、半導体に限らず増えてきましたが、この潮流はバイオものづくりの世界でも起こるのではないかという風に考えています。つまり、バイオファウンドリとして、製品を作るのではなく、製品を作るための微生物を提供して、ものづくりを支える役割を担うのです。バイオものづくりは、バイオテクノロジーを駆使して、石油代替品や医療品などの有用な物質を微生物につくらせるわけですが、日本の化学企業の場合、自社が扱う特定の微生物などに関しては個々に研究されているものの、その他の微生物にも視点を広げて、どれが一番良いかなどを検証するところまではできていません。そんな中、これからの時代、広い視点で最良のものづくりの仕方を提供することができる我々のような存在が必要となってくると思うんです。バッカス社ならではの強みを教えて下さい。我々の仕事は顧客企業が求最良を導き出す「計算科学」×「バイオテクノロジー」34

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