KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年7月号
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Q.東京『BODY&SOUL』でのライブはいかがでした?父と兄がお世話になっている歴史あるお店です。オーナーの関京子さんは父と母の葬儀にも駆けつけてくださり、僕も昔から知っているような感覚になりました。父を感じられる場所で演奏できて、最高でした。いい話があってね。僕と息子は辰年なんです。義父も辰年で、息子が生まれた時に「“三辰” だ、縁起がいい!」と喜んでくれた。『ソネ』の辰夫さんも辰年で、縁起がいいなと思っていたら、なんと、『BODY&SOUL』の関さんも辰年だった。このアルバムは縁起がいいんですよ(笑)Q.レコーディングはどうでしたか?中村健吾さん(ベース)、高橋信之介さん(ドラムス)と僕ら兄弟。「楽しかった!」が1番にきます。超一流の技術者と機材に囲まれ、兄は細かいところまで助けてくれ、とても勉強になりました。その幸せな空間に長いら聴きにおいで」って。そこで村野工業高校(現・彩星工科高等学校)ビックバンドの演奏を聴いたわけです。揃いのベストを着て、ジャズ仕様の譜面台、カウント・ベイシーのナンバーがかっこよくてね。顧問はもちろん、村野工業高校の日下雄介先生はじめ、他校の先生にも相談したり。仲間と長田のマクドナルドで話し合ったり。それで次の年にはめでたく音楽祭に参加、大会では準優勝。いい思い出です。Q.ビッグバンドに感じたジャズのかっこよさとは?アドリブ。なぜそんなことができるのか。どうやったらできるのか。これは今でも僕の課題。僕には趣味がいくつもあるけど、“アドリブができるようになること” は、永遠に続く究極の趣味だと思う。Q.神戸での記念ライブは、ジャズ・レストラン『ソネ』で。演奏されてみていかがでしたか?子どもの頃からお世話になっているお店です。オーナーの曽根辰夫さんは、高校生だった僕に演奏する機会を与えてくれ、ライブの楽しさとか厳しさを教えてくれました。子どもの頃に体験して学んだことって大きいですから、ほんとに恩人。感謝しています。客席には学校の先生がいたり父の友人がいたり、たくさんの大人に見守ってもらいました。なので、今回は『ソネ』で演奏したかった。それが叶って最高でした。ライブの最後、辰夫さんに一緒に演奏してもらいました。辰夫さんは父とも一緒に演奏していた尊敬するベーシストでもあります。変わらずかっこよかった。ほんと最高の夜でした。アルバム発売の記念ライブは、神戸と東京の大切な場所でレコーディング。その瞬間だけの奇跡みたいな音を残したかった30

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