KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年7月号
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「組子」とは、建具に使われる組み木細工のことです。小さな部材を組合せて面を構成していくので、障子や欄間、衝立などに使われます。その発祥は鎌倉時代に遡るといわれ、古くから受継がれてきた技術です。組子の基本は、「三みつ組くで手」と呼ばれる三角形に組んだ木組です。この中に「八重麻」「桔梗麻」などといった「葉」と呼ばれる小さな部品を差し込み、米糊で接着します。細くて薄い木材を加工してさまざまな幾何学を構成する繊細な技術ですが、昭和の後半になって、さらに高度に発達しました。通常なら素性のよい桧の柾目板が好まれるところですが、鮮やかな天然木の色彩を積極的に採用し、絵画としての表現力を建具にもたらしました。展示品には、桧、木曽桧、杉、桜、朴ほお、漆うるし、香ちゃん椿ちん、桧ひむろ室、神じんだい代杉、叡智の彼方へ第十回組子細工に見る建具職の超絶技巧上:常設展「和の伝統美」コーナー。左側が組子細工の展示下:制作風景竹中大工道具館木組みの小宇宙14

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