KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年6月号
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蒸留所は見学も可能、テイスティングも楽しめる。芳醇な薫りとほのかな明かりに包まれて樽が並ぶようすは幻想的だが、実はこの空間、もともと保養所の浴室だったそうだ。日曜日の午前・午後各2回、定員10名で20歳以上限定。詳細や予約はホームページを。諸説あるが、ウイスキーの語源はゲール語の「ウシュクベーハー」で、その意味は「生命の水」だとか。さまざまな命を育む六甲の森の雫はここで醸され、まさに「生命の水」となって深く心にまで沁みわたる。また、麦汁づくりから発酵、蒸留と、原酒の自家生産もおこなっている。もちろん、仕込み水は六甲山の水。スペースの都合もあり、1基のドイツ製蒸留器で初留、再留の両方をおこなうが、これがまた無二の個性を生む。その原酒をスペインから取り寄せたシェリー酒の樽や、バーボンの樽に詰めて熟成。仕込んでまだ2年ほどだが、一部は「六甲山蒸溜所 THE FIRST」として限定販売している。程よい湿度と寒暖差があり、空気清らかな六甲山上はウイスキーづくりに好適ゆえ、今後、星霜を重ねてどのような銘酒になるか楽しみだ。六甲山蒸溜所TEL. 078-894-2225https://rokkosan-distillery.com/元町ウイスキーTEL. 078-391-2100芦屋ウイスキーTEL. 0797-61-53101基のドイツ製蒸留器で初留、再留の両方をおこなう六甲山の自然の育まれ熟成されていく「MIZUNARA」は六甲山蒸留所はもちろん、元町ウイスキー、芦屋ウイスキーの各直売所でも購入可能91

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