KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年6月号
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思っています。ヨーロッパのストリートは、わかりやすいです。演奏がよければ、立ち止まって聴いてくれる、シュペンデン(寄付)が入ることもある。でも良くない演奏の時は怖いですよ、演奏を止められます。なぜ街にピアノを置くのか。皆が楽しむためだよね、っていう共通の意識が、弾き手にも聴く側にもあるからだと思います。弾き手は、ホールでもストリートでも変わらず、聴く人に楽しんでもらえるような演奏をするのがマナーだと思っています。Q YouTubeのチャンネル登録者数は22.8万人を超えました。どんなことを意識して選曲していますか?僕が弾くのは僕の好きな曲。愛があるかどうかは音に出ると思っているからです。嫌いな人とカフェに行っても楽しくないのと一緒。どの曲も「いい曲だから聴いて」という気持ちで演奏しています。有名じゃなくてもいい曲っていっぱいあるんですよ。だから音楽を聴くのも忙しい。Q 今朝、聴いた曲は?ラフマニノフの交響曲 第2番 第3楽章。優しくて綺麗、朝にピッタリです。それに演奏時間がだいたい15分なので、時計がわりにもおすすめです(笑)。石いしい井 琢たくま磨1989年、徳島県鳴門市生まれ。東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻を経てウィーン国立音楽大学ピアノ科に入学、同大学ピアノ科修士課程を満場一致の最優秀で卒業。ポストグラデュアーレコース修了。オーソドックスな古き良きクラシック音楽に主軸を置きながら、「クラシックをより身近に」をコンセプトにした動画配信も行う新しいタイプのピアニストとして活動している。2016年ジョルジュ・エネスク国際コンクール(ルーマニア・ブカレスト)ピアノ部門第2位受賞。1958年から開催され、ラドゥ・ルプーやエリザベス・レオンスカヤなどの世界的ピアニストが覇者として名を連ねる伝統あるコンクール史上、日本人ピアニスト初入賞の快挙。国内外で演奏活動を行う他、”TAKU-音 TV たくおん”名義でYoutubeチャンネルを開設。総再生回数はわずか2年で5800万回を超え、チャンネル登録者数も22万人を超えて、なお増え続けている。メジャー流通CD「TANZ」がオリコン、Amazon、楽天等のクラシック部門にて第1位を独占。そしてポップス、アニソン等も含むオリコン総合部門においてクラシックCDとしては異例の第11位にランクイン。ピアニストとして前代未聞の鮮烈なデビューを飾った。『生で聴く のだめカンタービレの音楽会』■出 演 企画・指揮・おはなし:茂木大輔  ソリスト:石井琢磨(ピアノ)高木凜々子(ヴァイオリン)         池田昭子(オーボエ)河村幹子(ファゴット)※13日のみ     管弦楽:関西フィルハーモニー管弦楽団■日 時 2023年8月12日(土)15:00開演 シンフォニーの土曜日           13日(日)15:00開演 コンチェルトの日曜日■会 場 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール■料 金 S席6,800/A席5,800/B席4,800/2公演通し券12,800■問合せ キョードーインフォメーション     0570−200−888(10:00〜18:00 日祝休み)公演情報Photo.ReRa Photoworks 黒川 勇人35

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