KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年5月号
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話は変わりますが、コロナ禍のために神戸へ行く(帰る)こともままならなくなりましたが、このところ、マスク着用の義務もなく、少し動きやすい状態になりました。そんなわけで、5月から始まる「原郷の森」展のオープニングには、4年ぶりで出席したいと思っています。行楽の季節を迎え、人出も多くなり、何となく街も華やぐ季節です。久しぶりで皆様とお会いすることになります。この欄ではまだ一度も触れていませんが、本館の4階に僕のコレクションを展示するギャラリーが新設されました。だから是非エレベーターで4階まで上って、僕のコレクション作品を見ていただきたいと思います。集めたコレクション作品の1点1点が僕の想像力を掻き立ててくれたものばかりです。もし僕の作品の秘密を知りたいと思われるなら、ここに展示される様々なコレクション作品の中にその秘密絵を描く時はいつも緊急事態だから、上手く言ったものだと感心しています。だけど絵を描かない時は、僕はいつもボンヤリ、何もしない無為の状態でいることが多いです。全く、緊急事態の真逆で、頭の中は空洞化して、空っぽで、思考停止、「アホ」の状態です。思惑とか観念のように頭で考えを構築した状態で制作する作家も沢山いますが、僕はどうも考えで描くというより、感性と肉体で描く作家なので、見る人の感情と肉体と同調します。それにしても本展を「緊急事態宣言」とは上手いネーミングだと思います。緊急事態宣言展会場風景16

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