ヨーロッパの建築というと石やレンガを積み上げた組積造の建物をイメージします。地震が少ないだけでなく、地続きで戦争が多かったために頑強な建物が求められたのです。また古くから製鉄技術が発達していたことも、加工ばかりでなく、建築工法に役立ちました。一方で、古くから木造建築も多く建てられました。各地にいろいろな工法がありますが、ここではドイツの例を紹介します。神戸ではにしむら珈琲の中山手本店が北ドイツ風のデザインとして長年親しまれています。黒っぽい部分の模様は、実は木でできた構造部分を模しているのです。日本では、二階建て以上の木造建築には「通し柱」と呼ばれる長い柱を使うことが法律で定められていますが、ドイツでは長くて真っ直ぐな木を集めるのが難しく、短い木や曲がった木でも丈夫に造れる工法が発達しました。叡智の彼方へ第八回ドイツ木組み模型常設展「世界を巡る」コーナー。左側がドイツの展示竹中大工道具館堅木を用いた木組みの世界12
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