KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年4月号
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にすることなく治療を開始できるようになります。患者さんの個人情報を伏せたデータは、例えば自宅にいてもスマホやタブレットで確認ができます。投薬のみで治療が可能なケースでは急ぎ病院に駆け付ける必要がなくなりました。患者さんにとって大きなメリットがあるだけでなく、医師の働き方改革にも貢献する先進的な取り組みです。―心臓血管の病気は予防できないのですか。血管が傷んでいく過程では症状はほとんどなく痛みなども感じません。糖尿病や高血圧、高脂血症などはその代表で縫治療で放置していると、心筋梗塞を発症したり大動脈瘤が大きくなり破裂するまで気付かず最終的に命にも関わってきます。食生活の不摂生や加齢、運動不足による動脈硬化の進行が原因ですから予防には「日頃からの生活習慣に対する配慮と健診が大事」のひと言に尽きます。岡田先生にしつもんQ.先生ご自身の健康法は?A.今のところは犬の散歩ぐらいかな。犬と私自身の健康のために家の周りの坂道を一緒に歩いています。ところが最近は犬が高齢になって歩くのをいやがり、私も運動不足になり困っています(笑)。体を動かすことは好きでジムにも通っていたのですが、コロナで行きづらくなっていました。そろそろ再開したいと思っています。Q.外科医、その中でも心臓血管外科を選んだ理由は?A.まず手先を動かすことが好きでしたし、私が医学生のころは外科が人気だったこともありますね。中でも心臓血管外科の患者さんは命の瀬戸際におられます。研修医の頃、治療を終えて歩いて帰って行かれる様子を見ると嬉しくて、とてもやりがいを感じ心臓血管外科を選びました。Q.患者さんに接するに当たって心掛けておられることは?A.コミュニケーションの取り方です。私が研修医のころ、患者さんを和ませながら丁寧にお話をされる先生に出会い、その姿を見て学びました。今は学生たちにも学術的なテクニカルスキルはもちろんですが、患者さんとの接し方などノンテクニカルスキルを診察や回診時の私の姿を見て学んでくれたらいいなと思っています。Q.岡田先生はなぜ医学の道を志されたのですか。A.幼稚園のころに先生から聞かせてもらったシュバイツァー先生の話がきっかけで、何となくお医者さんになろうと思っていました。一生懸命勉強をしなくてはいけないなどと当時は考えていなかったので(笑)。79

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