KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年4月号
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様々な変遷を経て、2014年に「弱虫日記」を出版、そして自ら映画化に動かれます。小学校高学年男子が、一番大事に思っていることを描きたい。例えば自分が憧れている友達がいたら、まず友達としてふさわしい自分になりたい。そのプライドは、今の僕のようなプライドのかけらもない大人に響くかもしれないと思い、元の脚本と同じキャラクターで、映画の原型となる作品を新たに書き下ろしました。今回の脚本では別の視点を入れたいと思い、松本稔さんに参加してもらっています。松本さんは飛騨のロケハンでトンネルを見つけ、彼らが度胸試しをする場所として取り入れたいと提案してくれました。瞬役の池川侑希弥さんと親友、隆造役の田代輝さんの起用理由は?池川君本人が持っているキャラクターと瞬とが近かった。彼は受かりたいと前に出るのではなく、2番手か3番手にいたいタイプの子どもで、隆造の右腕でいたいという雰囲気に合致していました。隆造役のオーディションでは、先に決まっていた池川君とあえてクライマックスの芝居をしてもらい、田代君は既に本番と変わらない素晴らしい演技をしてくれ即決でした。長回しも多く、リハーサルなど大変だったのでは?クランクインの2ヶ月前からメインの7人に週末集まってもらいましたが、リハーサルというより、ずっと一緒にいる同級生という雰囲気作りをやっていました。撮影時は合宿体制で、車で30分走らないとコンビニもないような何もないところに、コロナ対策として付き添いなしで参加してもらい、子どもたちは自然と自分の役に入り込んでいけたようです。映画出演や演技が初めての人も多かったけれど、初めての現場がこの作品であったことを、「いい体験をした」と思ってくれているんじゃないかな。名作少年映画は数多いですが、本作は親たちの生き様もしっかりと描き、続『喜劇 愛妻物語』の趣があります。母親を描く映画だと思っている部分もあり、瞬の母(臼田あさ美)は僕の母がモデルです。子どもに八つ当たりし、自分の弱さを抱え込むことができない一方、息子の友達のことを心配して、お節介を焼くいいところもある。冒頭で入塾を7人の子役と同級生の雰囲気作り親たちを描く映画30

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