KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年3月号
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菓にも向く。この玄米を一昼夜吸水させた後、洗米し機械で脱水してから、高速回転で米粒どうしがぶつかり合うことで粉砕していく特殊な製粉機で粉にしていく。削ったり潰したりすると摩擦熱で変質するが、この方法なら熱が起きにくいため良質の米粉になる。この米粉の持ち味を生かすために、製粉後は速やかに生地にしてオーブンへ。まずは平台に流し、オーブンの熱で生地を温めてから焼きはじめる。回転する棒に薄く生地が巻き付いて層ができ、それが移動し、奥の火室でこんがりと。途中、火力や回転数を微妙に調整しながら、ハードバームの場合は櫛型も使いつつ、ホールサイズで12回、ミニサイズで8回繰り返すと、床柱を思わせる立派な「丸太」ができあがる。焼き手はその間、熱いオーブンの前につきっきり、腕力も必要でなかなか過酷な作業だ。一層一層、ていねいに原料には小麦粉ではなく、小野市で作られたヒノヒカリの玄米を使用。吸水、洗米、脱水後に、米粉同士をぶつけ合うことで粉砕し、玄米粉を製造する88

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