KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年3月号
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おらず、どこへ行くにも列車に乗って行ったのですが、その時に食事は絶対必要ですよね。大阪という大都市と、陸軍があった篠山、海軍があった舞鶴を結ぶ阪鶴鉄道では、そのニーズが大きかったと聞きます。─それで、淡路屋は大きくなっていったのですね。寺本 いまでは信じられないくらいの数が売れたようなんです。戦前は外食産業が未発達でしたし、コンビニもありません。移動する人が食事するところも食べものを買うところもあまりなく、弁当を買って車内で食べるくらいしかなかったのかもしれませんね。弁当にとどまらぬ開発力─そこから神戸へ移ってきたのはいつ頃ですか。寺本 戦時中です。神戸では別の業者が入っていたのですが廃業したので、神戸駅へ移転してほしいと鉄道省から打診があり移ることになったんです。金があるなら銀色があっても然るべき!「銀色のひっぱりだこ飯」ひっぱりだこ飯の累計生産1000万個突破記念「金色のひっぱりだこ飯」大ヒット商品となった「ひっぱりだこ飯」35

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