KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年3月号
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がよく当たると一世を風靡して、全国からたくさんの人々が集まってきたそうなんですが、初代と共に創業した二代目寺本清蔵が占ってもらったところ、「最新鋭の鉄道に関する商売をしなさい」と言われたと、記録に残しているんです。このことがきっかけで創業したとは思いませんけれど、結果的に120年も続いているのですから占いは大当たりです(笑)。─当時はどんなお客さんが買っていたのですか。寺本 当時は2つ大きな柱がありました。1つは旅行客の個人客です。当時の生瀬駅は有馬温泉の玄関口ですので賑わったんですよ。そんな行楽客に喜んでもらえるよう、武庫川など沿線でとれた鮎を姿寿司にして魚の形にした折りに詰めた「鮎寿司」を売り出したところ大人気になりました。─もう1つの柱は。寺本 それは軍人の団体です。軍人は移動が多いのですが、その頃は道路も整備されて昭和40年初代「肉めし」が誕生!「あっちっち但馬牛すきやき弁当」半世紀にわたるロングセラー商品「肉めし」初代「あっちっち穴子弁当」。温かい駅弁は画期的だった34

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