畳は、前回までご紹介してきた畳表を、芯材の畳床にかぶせて縫い合わせて出来上がります。今回はその畳床についてご紹介いたします。畳床はもともと、藁を材料にした藁床でした。現在、藁床のシェアは約1割程度ですが、高級畳床として一定の需要があり、建築文化財、伝統的建築の寺院や茶室、高級旅館や一流料亭などで使われています。藁床は藁を縦横に40~50㎝ほど積み上げて、それを5㎝程の厚みに圧縮してつくります。調湿性、断熱性、弾力性、踏み心地にすぐれ、数世代にわたって使用できる耐久性も兼ね備えており、大徳寺には寛永年間につくられた藁床の畳が現役です。藁床の中でも最高級とされるのは、平尾工務店のある加東市の特産品で兵庫県発祥の酒米、山田錦の藁を使った播州床です。山田錦は草丈が長く藁にボリュームがあるので、畳床の材料としては申し分がありません。これに丹波産い草のゴザを裏地として縫い付けた丹波裏平尾工務店木のすまいプロジェクト失われつつある日本伝統の建築文化を未来へ。連綿と受け継がれてきた匠たちの仕事をご紹介します。畳編|Vol.7畳床132
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