KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年2月号
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ホアン 3つの関心事はベトナムにとって本当にありがたいお話です。若者はスタートアップに興味を持っていますが、どうすればいいのかが分かりません。海外から力を貸していただけたら大きな弾みになります。ぜひ神戸ジェトロをはじめ、神戸市、兵庫県の経済関係組織から支援いただきたいと思います。人材に関しては、日本企業でインターンシップをさせていただけたら、ベトナム人は多くのことを身に付け、日本の企業にも貢献できるのではないでしょうか。ベトナムと日本両政府が人材の育成と交流促進に力を入れることによって両国の発展に貢献すると期待しています。日本の製品や食品はベトナムで大人気。例えば日本に来たベトナム人の大多数が神戸ビーフを食べたいと思っていることは間違いないです(笑)。神戸の産品を輸出するにあたっては「ベトナムタウン」があれば、そこから神戸のものをベトナムへ発信できます。どちらも港がある神戸市とハイフォン市は将来の物流拠点を見越して交流を促進し、さらに兵庫県とホーチミン市は共同で経済フォーラムを毎年開催しています。神戸市にはベトナム人協会があり、2年前には神戸市議会で日越友好議員連盟も立ち上げられました。兵庫県では日本ベトナム友好協会兵庫県連合会が長年にわたり熱心に友好発展に努めていただいています。兵庫・神戸にはベトナムの要素がいっぱい詰まっています。一つ一つをつなぎ、力を合わせれば両国の関係をもっと発展させることができると思います。野澤 神戸港はカーボンニュートラル港を目指しています。神戸市とハイフォン市の港湾間の交流に関して、ベトナムがアジアでも一歩進んで、共にカーボンニュートラルを目指せたらいいなと思います。上田 「ベトナムタウン」というお話がありましたが、兵庫県内の在留ベトナム人数は中国に続き第2位、神戸市では2位の韓国に次いで第3位です。神戸市には自然発生的にベトナム人コミュニティーがあります。交流を深める素地は出来上がっていますから、もう一歩進めて経済発展にもつなげる活動を一緒にやっていければいいですね。野澤 関西には京都・大阪・神戸という3つの大きな都市があります。教えていただきたいのですが、その中でも神戸をスタートアップに選んでもらうにはどんな要素が必要だとお考えですか。ホアン まず政策は大事です。そして神戸市の経済はもっと発展するとアピールする必要があります。またベトナム人にとって暮らしやすくて働きやすく、ビジネスしやすい環境づくりをしていること、ベトナム人コミュニティーがあり団結していることなどPRするといいと思います。海外でのスタートアップは手続きが難しいです。日本語も分かりませんから、法的な手続き支援があると安心です。できればベトナム語の資料などあればいいかなと思います。神戸市でスタートアップに成功しているベトナム人の力を借りることも大事。日本側の支援チームに参加させて暮らしやすくて働きやすく、ビジネスしやすい神戸をPR33

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