KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年2月号
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の和太鼓を叩くソロ演奏の他、林さんの弟子たちで構成するユニット「英哲風雲の会」のメンバー5人との和太鼓の合奏、そしてスペシャルゲストとしてピアニスト、新垣隆さんを招き、和太鼓とピアノのセッションも披露する。「新垣さんとはラヴェル作曲の『ボレロ』をセッションする予定です。『ボレロ』は、これまでジャズピアニストの山下洋輔さんらともセッションしてきましたが、新作の小説や映画に新譜…。これら創作物が、漫然とこの世に生まれることはない。いずれも創作者たちが大切に温め蓄えてきたアイデアや知識を駆使し、紡ぎ出された想像力の結晶だ。「新たな物語が始まる瞬間を見てみたい」。そんな好奇心の赴くままに創作秘話を聞きにゆこう。第27回は、太鼓奏者、林英哲(はやし・えいてつ)さん。文・戸津井 康之春を告げる和太鼓の音…新たな季節へ歩み出すためにTHESTORYBEGINS-vol.27■太鼓奏者■林 英哲さん⊘ 物語が始まる ⊘に迫った東大阪市文化創造館大ホール(大阪府東大阪市)でのスペシャルコンサートを前にこう意気込む。タイトルは「春鼓人宝〜しゅんこ・ひとだから〜」。そこに込めたメッセージを問うと、「和太鼓は春を告げる音。力強い和太鼓の音で新しい季節の訪れを告げる…。そんな公演にしたいから」と説明してくれた。ドラムスのように並べた大小和太鼓演奏の多様性「コロナ禍がなかなか収束せず、予期しなかったロシアによるウクライナ侵攻など世界情勢は悪い事ばかり起きていますが、それでも、また、春がやって来ます。和太鼓の演奏を聴いて少しでも前向きな気持ちなってもらえれば…」半世紀以上にわたり、和太鼓の演奏家として国内外で活躍してきた林さんは、今月25日20

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