KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年1月号
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女性医師復職の支援にも取り組むも反省点です。次の新興感染症が発生した時に、今回の反省点に基づいて、感染対策をしっかり行ないつつ、一般医療を犠牲にしない強固な医療体制にすることが大事だと思っています。─一方で、日本は諸外国と比べて新型コロナウイルス感染症での死亡者が著しく少なかったのですね。八田 これは医療従事者の献身的な努力と国民皆保険制度によるところが大きいと考えています。また、感染の波の真っ最中にもかかわらず、全医療者が総力をあげてワクチン接種を強力に進めたことは大きな成果で、賞賛に値すると思っています。─我々はコロナと今後もずっと付き合っていかないといけないのでしょうか。八田 新型コロナウイルス感染症は現在、二類感染症相当なのですけれど、早く五類感染症相当にという世論があります。ですが、今一気にそうする訳にはいかないと思うのです。今は二類相当なので基本的に初診料等以外は医療費が公費負担ですが、これが急に五類になると公費負担はなくなり自己負担がのしかかってきます。いずれは四類や五類に相当してくるのでしょうけれど、はっきりと分類に当てはめるのではなく、ソフトランディングしながらコロナ特有の実情に合わせ柔軟に対応していくことが理想的ではないかなと思います。女性医師の復職を支援─各地域の郡市区医師会との連携も大切ですよね。八田 郡市区医師会長連絡協議会では、県医師会の方針や取り組みを説明し、各地域からの要望や提言をいただいて、99

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