史は社寺としては比較的新しいが、その信仰は古い時代の神仏習合のスタイルを頑なに守っている。基本的に毎月第一日曜日におこなわれている月次祭の日は、まるで太古の時代にタイムスリップしたかのようだ。午前中には神様の前で祈りを捧げる。太鼓の音とともにはじまり、礼拝し、祝詞をあげ、扇や刀剣をなどさまざまな神具を手にして宮司が軽やかに、しかし厳かに神楽を舞う。「一般的な神社では東西南北の四方にしかお祓いしないのですが、ここでは一切省略せずに八方お祓いをするんです。神楽を舞うのは神様だけでなく、ここにお参りされた方や信者さんの住んでいる家を祓うためでもあるんですよ」と宮司。立ち座りを何度も繰り返し、本殿の中を行ったり来たり。ぐるりと回れば良い訳ではなく、きちんと移動場所の順序が定められているのだそうだ。そして昼からは隣の部屋に場所を移し、千願供養(先祖供養)と護摩焚きがおこなわれる。護摩木に託された願いが、91
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