KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年1月号
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北村 来シーズン(2023―24)は本拠地をワールド記念ホールに移し、その翌シーズン(2024―25)には新アリーナです。ワールド記念ホールは5600人入るので、どういう空間を作っていくかが重要な要素になります。2026年から始まる新リーグに入るには、今平均900人の観客動員数を来シーズンには平均4000人に上げないといけません。30試合あるホームゲームのうち、開幕戦や最終戦、冬休み、春休みにどれだけ盛り上げられるか考えているところです。横山 新リーグって、強くて観客がいてもアリーナがなければ入れなくて、弱くても基準度があります。私が2021年の8月に就任してから「ちょっと変わったな」って思ってもらえるような仕掛けをしたくて、一番簡単だったのがLEDビジョンの導入。テーブルオフィシャル席の前に入れて、色んな広告や企画・演出を考えましたが、なにせ予算が無くて。知り合いにお願いしてやっと用意してもらって、いざ電源を入れた途端にバチンと音がして試合直前の会場全体が停電。電気容量が足りてなかったんですね。色んな事を試行錯誤しながら、イメージ作りに頑張っていますが難しい。横山 アリーナ全体の雰囲気って大事。まちの人が「俺たちのチーム、すげえ!」って思えてこそ「頑張っているなぁ」と共感ができて盛り上がっていく。「地元のチームだから、みんな応援してね」ではダメ。ブランドは作るものじゃなくて、結果。結果的に市民がファンになってくれる価値をどう提供するか。市民ブランドを醸成する仕組み作りって難しいんですよ。特に神戸は、娯楽に恵まれているエンターテイメントにおけるコンペチターがめちゃめちゃ多い。それを超えるマーケティングをやらなきゃいけない。サッカーやラグビーなど、神戸には結構スポーツチームがあるわりに、我が町の我がチームになりきれていない理由が分析できれば、難しいことだけど出来そうな気がする。横山 剛(よこやま たけし) SRCグループ CEO Kiss FM KOBE(兵庫エフエム放送株式会社)代表取締役社長大学在学中に起業し、以来リクルート広告事業などを手掛け、Kiss FM KOBEを再建すべく平成22年に兵庫エフエム放送株式会社を地元優良企業らと設立。大学などでの講師や公演活動のかたわら、自身も神戸大学大学院 経営学研究科 博士課程後期(栗木契研究室)に在学中。72

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