KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2023年1月号
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㊎柴田音吉洋服店5代目店主 柴田 音吉さん召しになる洋服も仕立てさせていただいています。―初代は腕の立つテーラーだったのですね。洋服づくりに関して天才的な職人であるだけでなく、経営にあたっても先見性を持ち、「歴史と伝統を重んじ、企業は存続することが最優先である」と家訓をのこしています。以来155年、私の代までサイドで事業を展開しながら本業を地道にコツコツと励んできました。先代の「Small is Beautiful」をモットーに英国式経営を続けてきました。ラグジュアリー・ブランド愛用の方々が、新規顧客として来店―起業150周年から5年が過ぎ、何か大きな変化はありましたか。6代目の養成と、20代の若い技術者の育成に努めています。また私の得意とする、ファッショナブルなイ企業は存続することが最優先初代の言葉は柴田家の家訓―起業155周年おめでとうございます。ありがとうございます。初代柴田音吉は英国人カペル氏の一番弟子としてロンドン・サビルロウを源流とする本場の仕立てを学び日本人初のテーラーとなりました。1868年、元町に工房を設けて起業し、83年には神戸初の合名会社・柴田音吉商店を創業しました。明治天皇がお帝国データバンクが発行する「週刊帝国ニュース兵庫県版」で柴田音吉さんの連載が2021年12月から6回にわたり掲載され、経済界で大きな反響を呼んでいる。「激動の時代を生き抜く経営術」と題し、柴田音吉洋服店初代から現在に至るまでの人物像や経営理念が紹介されている。奇しくも2023年、柴田音吉洋服店は起業155周年を迎える。今までのこと、今後の展開についてお話を伺った。41

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