でストップしていましたが昨年秋から徐々に再開しました。大阪・関西万博、そして神戸空港の国際化に向けては神戸大学病院が兵庫県の国際医療の中心になろうと、打ち合わせを進めているところです。―医療現場においても患者さんの情報共用が重要になってきていますね。大学教育、医療現場の両方でICT活用に取り組んでいます。例えば心臓血管外科では、クラウドサービスを利用して兵庫県内の病院と情報を共有し、緊急手術が必要だと判断するとすぐに緊急搬送してもらうシステムが構築されています。また在宅の患者さんの血圧や心電図、血糖値などのデータを病院で確認できるシステムの利用も始めています。医師の働き方改革を進めていく上でタスクシフトにも役立てていきたいと考えています。ICT化と人材育成今後の最重要課題―医師不足は深刻ですが、女性医師の育成にも取り組んでおられますね。神戸大学医学部は女性の学生の比率が高く、研修医も約半数が女性です。女性に対して開かれた大学というイメージがあり、実際に受け入れる環境も整っているのだと思います。D&Nplusブラッシュアップセンターでは出産・育児、介護などの理由で離職した医療者の復帰をサポートし、特に女性にとっては長く働きやすい環境を作るシステムを構築しています。―基幹病院として災害への備えは。神戸は大きな震災に遭ったまちです。その後、全国初の災害医学講座を開設しました。DMATの体制も整え、東日本大震災、熊本豪雨など災害発生時には出動しています。兵庫県災害医療センターと連携した体制も整えています。コロナ禍でも毎年、災害訓練を実施してきました。BCP(事業継続計画)では大地震を想定したものも作成しています。―そのほかにも重要な課題はありますか。研究に関しては昨年4月、全国14カ所ある臨床研究中核病院の一つに厚労大臣から認定されました。参画いただいた兵庫県下40以上の病院と共に当院の臨床研究推進センターを中心に研究を進めていきます。これらの活動の全てのベースになるのは医療の質と安全です。昨年10月、病院機能評価を受け、リクエストに応えて環境を整えてきました。近く日本医療機能評価機構から認定を受けるこ7階建ての福利厚生施設(完成イメージ図)104
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