KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年12月号
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ちに、この複数の色によって描かれた作品を分類すれば、どのような展覧会ができるだろうか、と想像した結果、実現した今回の「パレット」展であったと思う。学芸員にとってのキュレイションは、作家とは別のクリエイションで、そういう意味では美術展は両者のコラボレーションと考えるべきかもしれない。仕上げてしまった。本展の「パレット」という命名は、平林が横尾忠則現代美術館に赴任する以前に、金沢21世紀美術館で、僕の個展をキュレイションした時に展示した、使い古した沢山のパレットを壁面に展示したその時の経験から発想された、今回の「パレット」展であったと思う。そんなパレットの中に残された色を眺めているう鑑賞者を結びつけるという、誰もが気づかない、ごく当たり前の、子どもでもわかるような方法で、しかも中々気づかない方法で、誰も気づかなかったやり方の展覧会を提示した。この展覧会は作家の作品展である以上に、平林という「遊び」に長けた学芸員の、誰もが考え、誰もが気づきながら、誰もが試みなかった展覧会に横尾さんのパレット 2022年 横尾忠則現代美術館15

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