KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年11月号
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協力のもと、制作時の映像や写真などドキュメントの収集と開示に努めた。会場では設立した壁面に記録映像を投影し、事件の現場を体験できる劇場のような空間構成を目指す展覧会として大変好評を得た。果である。本展のキュレイターの山本さんは公開制作という文脈においては、生み出された作品以上にその制作プロセスを明らかにすることが重要と考え、諸機関のミングをPCPPP(Public Costume Play Performance Painting )と呼んだ。このように公開制作は益々演劇化していった。雨のY字路を描く時はレインコートに長靴のいでたちで絵を描くこともあった。この「大公開制作劇場」展では、演劇の舞台になぞらえて、「第一幕」「幕間」「第二幕」と3つの章に分けて構成された。この公開制作は台本のない即興演劇であり、スリリングな事件の現場であると喩えた結美術家 横尾 忠則1936年兵庫県生まれ。ニューヨーク近代美術館、パリのカルティエ財団現代美術館など世界各国で個展を開催。旭日小綬章、朝日賞、高松宮殿下記念世界文化賞受賞。令和2年度 東京都名誉都民顕彰ほか受賞・受章多数。3月に小説「原郷の森」(文藝春秋社)が刊行された。横尾忠則現代美術館にて開館10周年記念展「横尾さんのパレット」を開催中。http://www.tadanoriyokoo.com横尾忠則 在庫一掃大放出展 会場風景横尾忠則 在庫一掃大放出展2018.9.15 sat. - 12.24 mon.21

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