材は分厚く不均一ですから、それを目的の寸法に削る作業は大変な労力だったことでしょう。材木の目に触れる部分は、長い柄に笹の葉状の刃を付けた「ヤリガンナ」できれいに削って仕上げられていました。ヤリガンナは現在の台鉋とは違い、平たい面でも丸い面でも削ることができます。法隆寺五重塔ほか飛鳥時代の建築は胴張りの柱、雲形の肘木など曲線を多くもちますが、自由で伸びやかな古代の造形はヤリガンナのような道具があってこそ生まれたのかもしれません。(学芸員・植村昌子)神戸市中央区熊内町7-5-1Tel.078-242-0216休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)開館時間: 9:30~16:30 (入館は16:00まで)https://www.dougukan.jp/ 竹中大工道具館展示室B1F「歴史の旅へ」コーナーに立つ法隆寺五重塔模型TAKENAKA CARPENTRY TOOLS MUSEUM竹中大工道具館17
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